あなたは多年草・オオアカバナをご存じだろうか。
オオアカバナは、環境省が公表している「レッドデータブック(絶滅のおそれのある野生生物に関する情報)」に絶滅危惧Ⅱ類として掲載されている多年草。
かつて、ここ長野県にはその産地がいくつか存在した。しかし、天災などにより消滅。もう見られない存在と思われていたが、ここ数年の間で再発見されている。
東筑摩郡山形村もそのひとつなのだ。
オオアカバナとは
オオアカバナ
オオアカバナ(学名:Epilobium hirsutum)は、アカバナ科アカバナ属の多年草。
特徴
横に走る細長い地下茎があって、しばしば群生する。茎は直立して枝を多数分け、長い軟毛と短い腺毛が密生し、高さは1.5mに達し、ときに2mを超える。葉は茎の下部では対生し、上部では互生する。葉身は長楕円形から長楕円状披針形で、長さ4-12cm、幅0.5-2cm、先端は鋭形、縁にはとがった細鋸歯があり、基部は円形または浅心形で茎を抱き、葉柄はない。葉の両面に長い軟毛が生える。枝につく葉は茎につく葉と比べると小さく幅が狭い。引用:Wikipedia
長野県東筑摩郡山形村で自生していたオオアカバナ
2019/9/6の市民タイムスによると、長野県東筑摩郡山形村でレッドデータブック記載のオオアカバナが発見されたらしい。
オオアカバナ発見記事の要約
- オオアカバナを発見したのは山形村の村議会議員・小出敏裕さん
- 小出さんは植物探査をしていたところ、2019年9月1日にオオアカバナを発見
- 現在は保存法を模索すると共に、協力者を探している
先述したようにオオアカバナは環境省のレッドデータブック掲載の「絶滅危惧Ⅱ類(絶滅の危険が増大している)」。
群生地で有名な石川県では絶滅が確認されており、ここ長野県においても「ごく近い将来における野生での絶滅の危険性がきわめて高い」とされる絶滅危惧ⅠA類に該当する(レッドデータブック)。
市民タイムス掲載の記事
山形村の自生地は、明らかにされていない。
しかし、そこには高さ1m前後のオオアカバナが群生している模様。
発見当時は、直径2cm程度の赤紫色をした花を咲かせていたそうだ。
実は長野県の各地で再発見されている?
ちなみにオオアカバナは、長野県の各地で自生が確認されている。
これはほんの一例。
リサーチすると、県内の至るところに自生しているようだ。
しかし不思議だ。
絶滅危惧種の多年草がなぜここまで発見されるのか。
絶滅危惧種なのに再発見が相次ぐ理由
あれこれ調べてみたところ、次の可能性も考えられるらしい。
- 実は外来種である可能性
- 水鳥による介入の可能性
- その他に生き残っていた可能性
環境省レッドリスト調査員の上州花狂いさんのサイトに書かれていた考察によれば、湖岸をはじめ休耕地、側溝などに限定されていることから「水鳥介入説」を唱えたいとのことだった。
発見されたオオアカバナたちは、もともとそこに自生していた種とは言い難いかもしれない。しかし、絶滅危惧種の再発見はプラスと捉えるべきではないだろうか。
【総括】いずれにしても絶滅危惧種が確認されるニュースはワクワクする
オオアカバナに限らず、世の中には絶滅危惧種がいくつか存在している。人間はそれを絶やさぬよう細心の注意をはらわねばならない。
とはいえ、絶滅危惧種が再発見されるニュースはどこかワクワクする。UFOやUMAが確認されたかのような、微笑ましい部分もあるのだ(私だけか?)。
当記事は長野県内のオオアカバナ情報を今後も追い求めていく予定である。
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