日本全国に点在する「峠」。
鬱蒼とした峠道は昼間でも不気味な雰囲気が立ち込め、心霊現象が多いことで知られる。
ここ長野県中信地方では松本市・青木峠が心霊スポットとして有名。さらにフォーカスを当てると「明通トンネル」に心霊の噂が集中していることがわかった。
ということでこの記事では、松本市・青木峠にある「明通トンネル」の心霊話についてまとめてみる。
ほぼ山で交通量がきわめて少ない「青木峠」
青木峠は国道143号線の峠。
交通量がきわめて少なく山の中ということで、車のエンジンが不調を起こそうものなら絶体絶命になるエリアと言ってもいい。
青木峠
峠名の由来は小県郡の青木村からである。国道143号線の峠であり、山の奥の方へ進むと突然道幅が狭くなる。三才山トンネルが開通する前は、主に松本市へ行くときにはこの峠を利用していた。三才山トンネルの開通後は、この峠の交通量は減少している。途中に急な崖の上を通っていることがあり、過去には崖崩れもあったため危険な場所もある。
引用:Wikipedia
「何かあったらどうしよう・・・」という精神的負荷がかかる青木峠だが、心霊の噂が集中しているのは松本市と青木村をつなぐ「明通トンネル」だ。
現在では中信地方を代表する心霊スポットと化しており、いくつかの心霊体験が報告されている他、過去に悲惨な事件が起こった場所としても知られている。
「明通トンネル」で聞かれる心霊話
青木峠・明通トンネルは中信地方を代表する心霊スポットとして有名。
では、どのような心霊体験が報告されているのか。
その昔トンネル内で若いカップルが焼身自殺
↓
以降、幽霊が目撃されるようになった
報告内容に若干の違いはあるものの、だいたい「焼身自殺したカップルの幽霊を見た」というオチ。場所が場所なだけに他の幽霊が出てもおかしくはないが、ベースとなっているのはカップルの幽霊のようだ。
過去に同様の事件があったか調べてみたところ、確証に至る情報は一切なかった。
この件については噂の1人歩きとも言えるが、青木峠全体にフォーカスを当てると悲惨な事件に辿り着くんだよね…。
青木峠で起こった実際の事件
明通トンネルにおける事件の詳細は掴めなかったものの、青木峠では確かに事件が起こっていた。
時は平成元年、「母子バラバラ殺人・死体遺棄事件」である。
同事件は母親と男児がバラバラにされ、青木峠に遺棄されたという内容(犯人は父親)。これが発端となり、同エリアではよからぬ噂が流れるようになった。
ここで「○○の幽霊を見た」だとか「不気味な体験をした」という具体的な心霊体験は報告されていない。しかし、悲惨な事件が起こったのは事実なので、何らかの心霊体験をしても不思議ではないわな。
青木峠はサイクリングで利用されるケースもあるけど、事件を知っている人は避けるスポットのようだ。
明通トンネル自体は心霊スポットと呼べないかな
青木峠は別として、明通トンネルを心霊スポットとするのはやや無理があるかもしれない。
カップルが焼身自殺したという噂はあるものの確証には至っていないので、現状では「心霊の噂がある古いトンネル」といったところだろう。
私はこれまでに何度か利用したけど心霊体験は一度もない。同じく青木峠&明通トンネルを利用したことのある友人・知人に話を聞いても、誰ひとりとして心霊現象を体験した者はいないんだよね。
では、明通トンネルはなぜ心霊スポット化されたのか?
それは単純に“見た目が不気味”だからなんじゃないかと。
青木峠は山の中にあり交通量も少ない。周囲の鬱蒼としていて不気味な雰囲気が漂っている。このような環境下では誰とて恐怖心を抱いてしまうものだ。ましてやトンネルともなれば心霊スポットのド定番だし、立地的にもホラー感満載。
恐怖が駆り立てられる条件がそろってるってわけだ。
そもそも明通トンネルは日本の国道にある現役トンネルでもっとも古い。内部は真っ暗だし壁は凸凹状態。幽霊を想像しやすい不気味な環境になっているんだよね。
だけどさ、それ以上でも以下でもないの。
ただそれだけ。
やっぱり心霊スポットとするにはちょいと無理があるわな。
【総括】幽霊よりも人と獣のほうが怖い
青木峠では確かに事件が起こっている。
しかし、明通トンネルではそのような事実は確認できなかった。
よって青木峠全体は心霊スポットと呼べるかもしれないが、明通トンネルにかぎっては「ホラー要素満載の最古のトンネル」と呼ぶのがたかだかだろう。
まあ、トンネル入口に見られる落書き(ヒトガタ)はいい味出してるけど(ホラー要素)。
そんなことよりさ、こんな鬱蒼とした峠のなかでもっとも注意すべきは「事故」と「獣」だと思うのよ。事故ったらとんでもないし、車以外での利用だったら獣こそ最大の敵だし・・・。
あとは「人」だよね…。
てなわけで、明通トンネルにかぎっては沓沢湖や人肉館同様、勝手に心霊スポット化されただけかなと。
身の安全を確保するという意味でも、現状の青木峠はわざわざ利用しなくてもいい峠道。よほどの理由がない限りは安全なルートの利用をおすすめしたい。