長野県の“年取り魚”が地域でブリとサケに分かれている理由



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長野県の“年取り魚”が地域でブリとサケに分かれている理由

投稿日:2018年12月26日 更新日:

長野県の皆さん、早速質問です。

あなたの年取り魚はブリ?
それともサケ?

ご存知の方がほとんどだと思うけど、ここ長野県は地域によって食べる“年取り魚”が異なる。

私は中信在住なのでブリが年取り魚だけど、地域によってはサケっていうケースも珍しくない。

でも、なんで地域によって年取り魚が違うのかね??

ちょうど2018/12/26放送の「ずくだせテレビ」が長野県の年取り魚について特集していたので、今回はその感想と地域によってブリとサケに分かれている理由について備忘録がてらまとめる。

北信は「サケ」中南信は「ブリ」

長野県

長野県の年取り魚は北信と中南信に分けられる

 

冒頭でも触れたが、長野県は地域によって年取り魚が違う

 

結論から言うと長野県の年取り魚は、北信地域が「サケ」、中南信地域が「ブリ」となっている。

 

事実、「ずくだせテレビ」がOAした内容もそうであった。

「ずくだせテレビ」の“年取り魚特集”の1シーン

 

篠ノ井出身(北信)の島田秀平さんの年取り魚は「サケ」、同番組で長野県の年取り魚について解説してくれた安曇野市穂高郷土博物館の倉石あつ子さんは中信在住なので「ブリ」と回答。

松本市の年取り魚はやっぱりブリだわな

 

まあ、年取り魚が地域によって異なることは多くの人がわかっているはず。

では、なぜに長野県の地域によってサケとブリに分かれているのだろうか?

 

地域によって年取り魚が異なる理由

長野県内の年取り魚マップ

 

上の写真はずくだせテレビがOAした長野県全域の年取り魚マップ(長野県教育委員会)。

オレンジになっている地域は「ブリ」を、紫になっている地域は「サケ」を、色なしが「どちらも食べる」という結果になっている。

さらに細かく年取り魚を調べたマップが以下の写真。

こちらは印で分布したもの

 

上記資料は「長野県史~民俗編~」に記載されている確かな情報であり、昭和50年ごろに各地域へ調査員を1名ずつ配置し年取り魚の種類を記録していたったのだという。

 

なんと調査地点の数は432件。

 

これだけ調べているわけだから、地域ごとの年取り魚情報の正確性は間違いないかと。

そして肝心の長野県の各地域でブリとサケに分かれている理由だけど、

 

当時長野県を流れる河川ではサケが捕れたため、そのエリア付近は年取り魚が「サケ」、他エリアについては飛騨からブリが輸入されたことで「ブリ」になったとのこと(※倉石さんの見解)。

 

長野県内におけるサケとブリの優越地を表したマップ

 

「いやいや、ブリが食べられているオレンジエリアにも川流れてるじゃん・・・」とツッコミたくなるけど、これまた倉石さんの見解によると、そもそも古くは長野県のほぼ全域で年取り魚はサケだったのではないか?ということらしい。

もともと長野県の年取り魚はサケのみだった?!

 

つまり、ブリは時の流れによって飛騨などから輸入されるようになり、年取り魚として定着していったのだと。

確かに地理で考えると中南信と飛騨は近いので、輸入によって普及した可能性はきわめて高いし納得いく。

まあ、何よりマップのオレンジ部分が物語ってるしね。

てなことで、長野県内の年取り魚がサケとブリに分かれている理由は、当時の環境と時代背景による影響と言うことになる。

が、あくまで見解によって導かれたものであって、明確な理由は不明というわけだ。

 

しかし昨今は…

長野市近辺の年取り魚マップ

 

北信は「サケ」、中南信は「ブリ」が年取り魚に選ばれる長野県だが、時計は止まらず進んでいることを忘れてはならない。

 

何が言いたいのかというと、昨今における県内の年取り魚事情は着々と変化しているということだ。

 

歴史どおり地域ならではの年取り魚を食べる家庭もあれば、魚を食べない家庭だってある。さらには年取り魚の代替として別の食材を選ぶケースも珍しくない。

なお、同項の上写真は長野市近辺の年取り魚資料。確認してみると、北信は「サケ」が主流であるはずが、長野市はどちらも食べられていることがわかる。

 

うーん、多分だけど現代は年取り魚に対するこだわりが薄まっているんだろうな。きっと好きなものを食べるという風習が定着してるんだと思う。

 

【総括】年取り魚が地域によって分かれている明確な理由は不明

残念ながら長野県の年取り魚が地域によって違う明確な理由は不明である。

とはいえ、ずくだせテレビに出演して解説してくれた倉石さんの説は理にかなっているし、資料と照らし合わせても納得できる点が多かった。

なので、おそらく「もともとは全域でサケが年取り魚だったけど、輸入よってブリが食べられる地域が増えて現在に至る」ってところなんだろうと。

 

ちなみに目黒清華アナウンサーの年取りはブリでもサケでもなく、“ジンギスカン”らしいw

よくスタジオでツッコまれる目黒アナ

 

これにすかさず島田秀平さんがツッコみ、目黒アナはあたふた。

スタジオが笑いに包まれた。

でも、目黒アナのようなケースは珍しくないと思う。

お年取りで大切なことは食材なんかじゃなく「一家団欒」だと思うし。

毎年、笑顔であふれる正月を過ごしましょう。

 

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