個人的に秋の紅葉を松本市内で堪能したい場合、選択肢は上高地周辺と牛伏寺に絞られる。
特にお気に入りはアクセスしやすく、心置きなく観覧できる「牛伏寺」。
正確にいうと牛伏寺ではなく、牛伏寺付近を流れている「牛伏川(うしぶせかわ)」のフランス式階段工コースが目的のスポット。
トレッキングコースにもなっていて、自然とフランス式階段工を楽しみながら歩くことができる。
夏はキャンプ場で涼み、秋は紅葉を楽しめるのでアウトドアが好きな人にとってはたまらない。
今回は紅葉を堪能すべく、秋の牛伏川フランス式階段工に行ってきましたよっと。
目次
赤黄色に染まった木々と清流の絶妙コンビネーション

牛伏川駐車場付近の紅葉
2018年11月上旬、ワクワクしながら牛伏寺へと車を走らせ、牛伏川フランス式階段工駐車場に到着すると、すでにそのエリアは美しい赤色黄色に染まった木々が出迎えてくれた。
平日午前にアクセスしたもののすでに5台ほど車が停まっており、おそらく鉢伏山へのハイカーがほとんどだったかと。

駐車場に設置されている「牛伏川流域概要図」
すれ違う方々は皆高そうなデジタルカメラを手にしているなか、私は自分のスタイルを崩すことなくiPhone。苦笑
紅葉を楽しみながらじっくりと牛伏川フランス式階段工を上っていった。
実はフランス式階段工みたさに全国からも多くの人が牛伏川を訪れるようで、ネット上を検索してみると結構高い評価を受けている。
確かにごく一般的な川と比較したら非常に細かな設計になっていて、石積みからなる階段で構成されている様子にはうっとり。案内板によると、これまでに数々の工事および施工が実施され、現在のフランス式階段工になったのは大正5年(1916年)とのこと。

紅葉とフランス式階段工
牛伏川のフランス式階段工はフランスの「サニエル渓谷」に施工された階段工をベースに建築されたようで、単なる石積み施工とは違い、芸術的な雰囲気がかなり漂っている。

高い技術と芸術性がつまった水路のようにも見えるフランス式階段工
うん、ヨーロッパならではのオシャレな印象を受けるなあ。
夏の牛伏寺もステキですけど、やはり秋の紅葉とのコンビネーションは反則。ここまでの自然美を堪能できるなんて贅沢だと思ってしまうほどのクオリティかなと。
無論、メインは牛伏川フランス式階段工だが、その遊歩道もよく整備されていて楽しみながら歩ける。

遊歩道も紅葉を堪能できる

整備が行き渡っている印象
歩いているだけで嫌なことから開放されて癒される場所ってステキで貴重。
四季を感じることのできる日本は本当にステキな国だと痛感するわ。
真剣に日本に生まれてよかったと思う。
特にフランス式階段工を意識せず、無心で自然美を堪能することもアリだけど、フランス式階段工の技術を学習してから再び観覧するとまた違った楽しみがあるかもしれませんぜ?
何がスゴイ?牛伏川フランス式階段工の造形技術

秋の魅力を存分に吸収した牛伏川
別に造形技術なんて興味ないという方は飛ばしていただいて結構だが、牛伏川フランス式階段工の造形技術に興味がある方はぜひお付き合いを。
とはいっても詳しく説明などできないけど。汗
あくまで案内板に記載されていた内容を載せておく。
牛伏川フランス式階段工の造形技術は大きく分けると次の3点。
1)「階段工は下流から上流に向かって勾配が急になるよう設計」
2)「水路の平面形状が直線ではなく、やや湾曲(下流から確認すると右側へ曲がっている)している」
3)「大きな落差の間の水叩きに2ないし3つの小段差を設けている」
これがフランス式階段工というわけ。
さらに注目したいのはすべて石積みで構成されていること。
現代技術からすればコンクリートで固めてハイ、終わりといった感じだが、ひとつひとつ石積みをするといった非常に丁寧な作業から成り立っているわけだ。
言うまでもなくその手間は素晴らしい風貌を生み出し、コンクリートで建設された水路とは比べ物にならない。
やはり丁寧に手間をかけて作られたものは特有の雰囲気(味わい)を放つ。
まさに牛伏川フランス式階段工はそれである。
鉢伏山へと続くトレッキングコース

牛伏川の木々から降り注ぐ木漏れ日
さて、牛伏川フランス式階段工を堪能しながら上っていくと、やがてキャンプ場が姿を現す。
一般的なキャンプ場と比べるとかなり小規模だが、これだけの自然美のなかでキャンプができることを思えば十分すぎるほどの面積かもしれない。

キャンプ場 洗い場

小規模なものの逆にそれがいい味を出している
ちなみに私は釣りはするものの、その他アウトドアはまったくしない人間。
しかし、ディスカバリーチャンネルのサバイバル番組や、YouTubeにアップされる一人旅やキャンプ動画を見るのが大好きで、いつかソロキャンプをやろうと一通りアイテムは揃えていたりする。汗
うん、いつかはキャンパーデビューをしたいねホントに。
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【追記】
以降、キャンパーデビューを果たす。現在はまだまだヒヨっ子ながらもキャンパーとしての経験値を積み重ねている段階。牛伏寺キャンプ場でもキャンプ実施済み。
そんなこんなでキャンプ場を後にすると、その先は鉢伏山へと続くトレッキングコースとしての色が濃くなる。

ここからは完全にハイカーのためのコース
私はちょうど写真のところで引き返したが、キャンプ同様トレッキングにも目覚めつつある自分を感じた。苦笑
これまで登山だとかトレッキングなんて何が面白いの?と感じていたものの、不思議なもので牛伏川を歩いていると「このまま鉢伏山まで歩いてみたい」「山からの絶景を見てみたい」といった感情が高まったのである。
それにトレッキングはいい運動になるはず。
普段は筋トレと平均して7km/日のジョギングをしているが、トレッキングもトレーニングと癒しのために生活に取り入れようかと(けっしてトレッキングを舐めているわけではない)。
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いやあ、牛伏川サイコーだわ。
また新たな趣味がひとつ加わるかもしれない。
以上、秋の牛伏川フランス式階段工のレポートを終える。
紅葉を堪能するにはおすすめのスポットだし、トレッキングも満足なものとなりそう。
気になった方は是非足を運んでみてほしい。
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