長野県といえば「夏は涼しく冬は厳しい(寒さ)」というイメージを持たれているが、正直なところ夏も厳しい・・・。
上高地や軽井沢などの避暑地であるなら話は別だが、基本的に山沿いの田舎であっても夏は普通に暑いので扇風機は必須になる。
ところが長野県に暮らす人々の多くはエアコンを設置しない風習みたいなものがまだあって、夏は扇風機、冬はストーブ・こたつで生活する家庭は多い。
とはいえ、年々蒸し暑くなる夏。
熱中症で亡くなる方も多いなか、はたして信州にエアコンは必要(設置率・普及率など)なのか私なりに調べてみた。
この記事が現在エアコン導入を検討されている長野県民の方の参考になれば幸い。
目次
「信州の夏は涼しい」という勝手なイメージ
冒頭でも触れたけど、おそらく長野県民の方なら「信州の夏は涼しい」だなんて思っていないはず。
そりゃ地域によっては夏も涼しく過ごせるところもあるだろうけど、基本的に生活圏に暮らしているのならどこの家庭も真夏の暑さに苦しめられ、何とかして涼を取っている。
とはいえ、県外の方からするとアルプスに囲まれた信州は寒冷地・避暑地として認識しているようだ。
寒冷地は正解だが長野県全域が避暑地というわけではない。
それを証明しているのが下の表。

長野県の月別最高気温(1981~2010)/引用:Time-j.net
これはちょっと古い最高気温データ。
当然、近年は猛暑なので以前と比べれるとだいたい1~2度は上がっている。
気象庁が公表している2018年度の長野県における気温データを見てみると

全12列があるが上から1月、最終列が12月の気温データ/引用:気象庁
このように長野県も夏を迎えれば25度以上の気温が当たり前となり、7月ともなると最高で36度、ピークとなる8月には38度をマークしたことすらある。
要するに他県同様、信州もふつうに暑いのだ。
熱中症で倒れる人が急増
夏の猛暑は一般家庭はもちろんのこと、学校にも多大な影響を与えている。
これもまた冒頭で触れたが、猛暑に悩まされながらも一部の長野県民はエアコンを導入しようとしない。きっと「換気と扇風機さえあれば凌げる」「日が暮れれば涼しくなる」「エアコンは体に悪い」という考え方を持っている方が多く、導入する意思がないのだろう。
ちなみに私の実家もエアコンをつけない派で、ご近所も同様。
市内の親戚などもエアコンを設置していない家が多い。
実はその考えというか風習は信州にある多くの学校にも根付いており、エアコンを設置していない学校はあまりにも多いのだ。
熱中症で倒れて搬送されるケースは珍しくない。
(長野県の熱中症による搬送情報はこちら)
エアコンで適温調整するだけで命の危険を回避できるのに、それでも設置しようとしないのは何故かね・・・。
いまやエアコンは随分と安くなったし工事費も込みになっているし、命には代えられないのにな。
あまりにも低すぎる長野県のエアコン設置率(普及率)
猛暑なのにエアコンに頼らず半ば我慢してしのいでいる長野県民がまだまだ多い。
事実、平成29年調べの公立学校のエアコン設置率を見てみると

赤が長野県、青が全国のエアコン設置率(%)/引用:産経新聞
いかに長野県にある学校のエアコン設置率および普及率が低いかがわかる。
一部の学校では教室内の温度が38度を超えたとのニュースも入ってきているし、我慢して学習するなどあまりにも危険。これは学校だけでなく一般家庭にも言えることだ。
学校は教育機関なので県や市町村が動けばそれで対応されるが、一般家庭は決意しないかぎりは何も変わらない。
5月の時点で熱中症で搬送されている方が見られるなか、真夏にエアコンなしの生活をするのであればかなりのリスクを背負う必要があるだろう。
早い話が、近年の夏は猛暑だからエアコンで快適に暮らすべき、ということ。現在、6畳タイプなら工事費込みで5万円ほどで導入できる。それをケチって暑さに倒れ、多くの医療費が必要となるケースとどちらが良いか。
くどいようだけど命には代えられない。
昔とは異なって現在の夏は暑いのだからそれに最適な環境を作ることが何より重要といえよう。
エアコンの風がどうしても苦手という場合
なかにはどうしてもエアコンの風が苦手という方もいるはず。
人間の身体は十人十色、ある人からすればエアコンの風があまりにも冷たく感じてしまい、体調を崩してしまうケースもある。
エアコンは冷暖房に加え除湿もできるため、一家に一台あれば非常に便利な家電であるが、それによって体調を崩してしまっては元も子もない。
重要なことは真夏の熱中症対策なので、室内温度を最適に維持できるか涼しい風があたる冷風機や冷風扇などを利用することで快適な夏を過ごすことができるだろう。
「冷風機?冷風扇??なんのことやら・・・」と困っている方のためにかんたん説明すると、
冷風機はいわば簡易クーラーといった感じで、冷却能力は高いものの背面から熱気が排出されるため、排気用ダクトで外へ排気しないと室内が暑くなってしまうデメリットがあります。
ただし、エアコンのように工事は不要で安価、どこにでも持ち運べて設置できるメリットがあり、除湿機能を備えているものもあります。
冷風機といえば、「コロナ」社製が定番かな。
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続いて冷風扇は気化熱によって冷えたスポンジなどを通して冷風が出る機器。
コンパクトでスタイリッシュ、さらにデザイン性が高いこともあって扇風機のように扱うことができ、自然な冷風になることがメリットですが、気化熱の影響によって室内の湿度が上がってしまうデメリットがあります。
冷風扇で定番は「山善」かと。
山善 スリム冷風扇 (リモコン)(首振り機能付)(風量3段階) 水タンク着脱式 タイマー付 キャスター付 ホワイト FCR-F451(W)
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どちらもメリット・デメリットはあるけどエアコンよりも冷えすぎないので、エアコンが苦手という方でも問題なく利用できるはず。
とはいえ、実際に体験してから購入すべきなのでお近くの家電量販店に行って確かめることをおすすめする。
ちなみに最近はエアコン嫌いな人に特化したやさしいエアコンも登場しているので、気になる方はチェックを。
暑い・寒いを我慢する長野県民から卒業を!
今後は現在よりもさらに猛暑になる可能性があるなか、窓を開けて換気するだけでは体調を崩す危険性が高まる。
無論、夏だけに限らず暖をなかなか取らず最低限のものだけで過ごすことも要注意。
長野県民は暑い・寒いを我慢する風潮があるが、それが自然にできた時代はとうに終わっていることを自覚すべきだ。
よく冷える・暖まる環境を手に入れたいならエアコン、夏季のみできるだけ自然な冷風で快適に過ごしたい場合は冷風機・冷風扇などが最適なので、まずは家電量販店でくわしい店員と相談することをおすすめする。