「いらない田舎の土地を処分したい」と悩む長野県民は想像以上に多いと思った話

「いらない田舎の土地を処分したい」と悩む長野県民は想像以上に多いと思った話 長野県のローカル情報

「いらない田舎の土地を処分したい」
このような深刻すぎる悩みをいだく長野県民は多いと思っている。

なぜならこういったケースと遭遇する確率が高いから。

くわえて、以下の現実に直面する機会も多いため。

  • 長野県の過疎化と人口減少
  • 高齢化に伴う土地管理の困難さ
  • 土地の価値が見いだせない

これらの問題は今にはじまったことではない。
「いらない田舎の土地を処分したい」と悩む人は昔からいた。

では、この現実を変えるにはどうすべきなのか。

当記事は長野県民である私ショギョウが、県内で土地を処分する際に抱える問題と活用についてあれこれ考察した。けっして土地を処分するヒントを提供するものではないので悪しからず。

この記事を書いた人
ショギョウ(ヤタノスケ)

 
自由人でレトロ厨で飲兵衛なWebライター。

長野県出身。高校まで中信→大学で福井→卒業後は東京10年→30歳で長野県中信にUターン後、信州の魅力を発信・再確認すべく当ブログ「ショギョウムジョウ」を開設。中信エリアのローカル情報をメインに信州のあれこれを投稿している。
 
本業は企業メディアのWebライター。趣味は信州の情報収集・散策、松本山雅FCの応援(DAZN組)、釣り、DTM、飲み歩き。オカメインコが相棒。現在は育児奮闘中。
 

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記事の信頼性

  • 筆者は長野県出身で中信在住20年のWebライター
  • 長野県のあちこちで日々さまざまな経験と情報収集を重ねる(中信がメイン)
  • Twitterフォロワー:約6,300人

いらない田舎の土地処分を難しくする要因は何なのか

田舎の土地処分が難しい理由はさまざまだが、主な要因として考えられるのは次の3つではないか。

  • ①:土地の需要と供給のバランス
  • ②:地価の低迷
  • ③:遠隔地での管理負担

いずれも問題の表面的な部分ばかりだが、頭の悪い私でも容易に思いつくもの。それに上記の問題を目の当たりにしたこともある。

ここではできるだけ信ぴょう性のある情報を引用しながら、各要素を掘り下げていく。

①:土地の需要と供給のバランス

長野県にかぎらず田舎の土地は都市部に比べ需要が低い。
それはすなわち市場での売れ行きが鈍いことを意味する。

では田舎の土地売却が難しい理由は何なのか。

田舎の土地売却が難しい理由は7つあります。

・田舎の土地はアクセスが良好ではない
・田舎の土地周辺が開発されていない
・土地売却したい田舎の土地自体が開発されていない
・水道や電気などのインフラが不十分である
・売主がインフラ整備や整地の費用を惜しむ
・田舎の土地は広く活用が難しい
・建築や開発が制限されてしまう

引用:田舎の土地を所有するデメリットとは…| ベンチャーサポート不動産株式会社

県内にはこれらに該当する地域がたくさんある。
したがって、いらない田舎の土地を処分したくてもできないのだ。

それだけではない。

現在は過疎化や人口減少の影響も相まって、土地の需要がさらに低下した印象を受ける。

上記のツイートは笑い話であるものの、内容はいらない田舎の土地を処分したい人が多いことと、売ろうにも売れないことを証明するツイート。

田舎における土地の需要と供給のバランスは、釣り合っていないと思われる。

②:地価の低迷

長野県の地価は都会と比較すると低い水準で推移している。

つまりは田舎になればなるほど、土地の売却価格に期待できないケースが多い。これこそが土地を処分しようと考えている人々の意欲を削いでいる一因だと感じる。

以下は長野県と東京の公示地価を比較したもの。

2023年の地価公示における平均金額
長野県45,422円
東京都1,159,669円

出典:地価公示・地価調査(基準地価)マップ

まあ、東京を比較対象にしても意味がないのだけど念のため。

近隣である新潟県や山梨県の地価公示における平均金額は、長野県とほぼ変わらない40,000円台だった。したがって長野県が特別低いわけではない。

それに県内の一部は地価が上昇している。

地価の低迷は田舎の土地処分をより難しくする要因といえよう。

③:遠隔地での管理負担

田舎の土地は遠隔地であることが多い。

これが意味するのは「維持管理の難しさ」と「税金・管理費用の負担」だ。

田舎の土地は相続時の税金が低いため、高額な費用を払わずに取得できるメリットがあります。限られた国土の一部ですから、預貯金や現金よりも得難い財産といえるでしょう。しかし、固定資産税や管理費用が必ず発生するため、遠隔地にある場合や、土地面積が広い場合は、労力や年間コストの負担がデメリットになります。

引用:田舎の土地は相続すべき?| 朝日新聞デジタル

田舎の土地は買いやすいが売りにくい。
売り手は一刻も早く処分を希望するものの、買い手がなかなかつかないという現実問題がある。

これはけっして他人事ではない。

田舎との関連性がない人であれば問題ないだろうが、上記のケースと似た人はいずれ直面する現実と向き合う必要がある。

要するに田舎の土地は、負債になる可能性を秘めているのだ。

処分しようにも買い手がつかない現実

前項でまとめたように、いらない田舎の土地処分は想像以上に難しい。

さらに処分しようにも以下のような背景があることから、売却できる難易度が高くなっている模様。

田舎のような地方だと、売却を仲介してくれる不動産会社の数自体も少ないことが売れない理由の一つになります。

また家を売却する際、不動産会社への報酬である仲介手数料は、売却する不動産の価格に応じて決まるため、価格が安い物件については積極的に取り扱わない傾向にあるのです。

引用:田舎の家が売れないと諦める前に…| S PLUS HOME

田舎の土地は都市部に比べて需要が低く、市場価値が低い。これは紛れもない事実である。となると不動産業者は、田舎の土地に対して積極的になれない。

無論なかにはド田舎であっても、お宝物件として扱われるケースもあるだろう。

しかし田舎の土地の多くは将来的な価値上昇が見込めない可能性が高いため、不動産業者は以下のリスクを避けるべく買い取りを控える傾向にあるようだ。

  • 土地の利用制限
  • 土地の立地条件
  • 土地の形状や地勢

それでは上記3つのリスクを掘り下げていく。

土地の利用制限

田舎の土地は農地や林地などの利用制限が設けられていたりする。

これもまた田舎の土地処分を難しくしている要因。
利用制限があると土地の活用範囲が狭まり、買い手が見つかりにくくなるだろう。

土地の立地条件

田舎の土地は交通アクセスが悪いケースがほとんど。
これは買い手にとって大きなマイナス要因でしかない。

また周辺のインフラが不十分であったり、自然災害のリスクがある場合も売却のハードルが上がるだろう。

土地の形状や地勢

田舎の土地は不整形な形状や急勾配な地勢が多い。
(それこそが田舎の特徴であるが…)

これは土地活用の制約要因につながるので、買い手が見つかりにくくなる。

土地を有料で引き取ってくれる業者の存在

田舎の土地処分は精神論がいっさい通じない。
つまり、どれだけ願っても現実が変わる可能性は低いのだ。

では、いっそのことこちらがお金を払って引き取ってもらえばいいのではないか。

無論、納得できる金額で引き取ってもらえればの話になるが…。

というわけで、いらない田舎の土地を引き取ってくれるサービスがないかリサーチしたところ、合同会社北山FRONTIERに行き着いた。

合同会社北山FRONTIERは不動産から断られた土地をはじめ、相続させたくない土地、相続したくない土地を有料で引き取ってくれる。

全国に対応している上に見積もりは無料なので、いらない田舎の土地をなんとしてでも処分したい長野県民でも問題なく依頼可能だ。

どうにもこうにも田舎の土地が売れないと悩んでいる方は、見積もりだけでも依頼することをおすすめする(引き取り料が高ければ中止すればOK)。

いらない田舎の土地を活用するアイデアを考えてみた

いらない田舎の土地処分が困難なら、農業や林業への転用など土地を活用する方向で検討してもいいのではないかと。

私が思い浮かんだアイデアは次のとおり。

  • ①:農業や林業への転用
  • ②:キャンプ場経営
  • ③:産業廃棄物の中間処理施設

いらない田舎の土地はそのままではただの負債。
しかし重い腰を上げて土地活用を実現すれば、マイナスがプラスに変わるかもしれない。

ここでは上記のアイデアを解説してみる。

①:農業や林業への転用

いらない田舎の土地は農業や林業に転用することで、収入源の確保を期待できるかもしれない。上手くいけば地域の活性化につながるだろう。

たとえば処分に困っている田舎の土地が農地だった場合、市民農園または貸農園として利用者に貸し出すといった活用ができる。

もともとが農地なら農地転用の手続きが不要なので、土地活用をサクっと開始できるはず。その成功例はネット上を検索すれば、かんたんに見つけられる。

貸農園として貸し出すメリットは、区画分けすることで複数人から収入を得られること。成功すればこれまでの負債がウソのように収入源へと変わる。

ただし獣害のリスクを考える必要があるので、その対策に相応のコストがかかるだろう。

②:キャンプ場経営

もし処分したい田舎の土地が山に近いなら、キャンプ場の経営を検討していいかもしれない。

近年はアウトドアブームなので、一般的なキャンプ場と差別化した経営をすれば価値を生み出せる可能性が高くなりそう。

事実、キャンプ場としての土地活用を検討している人は多い。

キャンプ場は近くに温泉施設などがあると成功しやすいと言われている。

もしそういった観光地がない場合は、キャンプ場にグランピング場などの宿泊施設を建設すると利便性が高まって利用者が増える可能性も。

ただし近隣に民家があるとトラブルに発展するかもしれない。理想としては山が近く何もない環境が望ましい。しかし、何もなさすぎても問題と言える…。

③:産業廃棄物の中間処理施設

あたりに民家などがない土地であれば、産業廃棄物処理会社への借地としての活用も検討可。

というのも、産業廃棄物処理会社は廃棄物の分別を目的とした「中間処理施設」を人気のない土地に置きたいというニーズを持っている。

ところが中間処理施設は容易に設置できない。
なぜなら近隣の反対意見があると建築できないためだ。

つまり、人気のない田舎の土地なら設置できる可能性が高いということ。

周囲に民家がない田舎の土地であれば、産業廃棄物処理会社へ提案は検討する価値があると言えよう。

まとめ

いらない田舎の土地を処分したいと悩む長野県民は、きっと想像以上に多い。しかし土地の売却はきわめて難しい問題である。

地元の不動産業者と上手に連携が取れれば、売却へとつながる可能性はあるだろう。

それでも一向に売れない場合は、以下の2つの方法を検討してみるといいかもしれない。

  • ①:専門業者に有料で引き取ってもらう
  • ②:土地を活用する

土地処分に関する悩みは、多くの長野県民が共有している問題だと感じている。

かんたんに解決できるものではないが、県内における”負動産”が少しでも改善されることを心より願う。

再三になるが、当記事はあくまで非専門家による考察でしかない。これまでの記述は個人の単なる日記としてご理解いただければと。

ではでは。

 土地活用について理解を深めたい人向け


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