ワインと漆器の町「塩尻市」。
自然が溢れ昔ながらの観光スポットが多いことで知られるが、そんな塩尻市に四季が感じられる美しい湖がある。
みどり湖だ。
ヘラブナ釣りの聖地でもあり水芭蕉を楽しめるスポットでもあるここはたくさんの魅力が詰まっている。ということでこの記事では塩尻市にある「みどり湖」の魅力をまとめた。
塩尻市を支えるそこそこサイズの農業用水湖

ヘラブナ釣りの聖地として有名な「みどり湖」 image:Wikipedia
みどり湖は長野県塩尻市にある人造湖・ため池。信濃川水系の田川に建設されたダムによって形成されており、農業用水湖としての役割を担っているほか、中信地方におけるヘラブナ釣りの聖地、水芭蕉が美しい湖として有名だ。
湖としての規模はそこそこサイズといったところ。
大きすぎず小さすぎずで湖というよりは池と表現したほうが適切かもしれない。
ここはあくまで農業用水湖なのだが、塩尻市は観光地として推奨している。というのも夏は湖面でボート遊覧、冬は結氷した湖面でスケートと言った歴史背景があるためだ。
現在はヘラブナ釣りと水芭蕉を楽しめる湖という印象だけど、ゲンジボタルが見られる貴重なスポットでもあり、塩尻市の「ふるさとの水20選」のひとつに定められている。
なお、2019年12月に撮影したみどり湖の様子は次のとおり。
春は約3400株の水芭蕉が咲き誇る
みどり湖の魅力は自然が豊かな点だけど、なかでも注目すべきは「水芭蕉」。
その数なんと約3400株!!!
それらは春になると一斉に開花し、多くの観光客を引き寄せるんだよね。
実はみどり湖、公園としての側面もある。別名「みどり湖水芭蕉公園」とも呼ばれ、湖畔はよく整備されていて四季折々の花が楽しめるのよ。そのピークが春というわけ。
塩尻市によると、みどり湖の水芭蕉は昭和61年に地元の愛好家によって植えられたらしい。その後は徐々に数が増えていき、現在は「みどり湖水芭蕉の会」の皆さんが株分けしながら公園整備にあたっているという。
湖畔に咲き誇る水芭蕉を堪能したい方は、4月上旬からの約1ヵ月間が狙い目だお。
中信地方におけるヘラブナ釣りの聖地
みどり湖は中信地方におけるヘラブナ釣りの聖地と言っても過言ではない。
シーズンになれば県内外から多くのヘラブナ釣り師が訪れ、水芭蕉に負けないくらいに“密”と化す。その人気はもはや異常で毎年大会が開催されるほど。
中信地方にはヘラブナ釣りのできる水系がいくつかあるけど、ぶっちゃけみどり湖の人気には敵わないね。釣り師からしてもここのヘラブナは他を寄せ付けない魅力を持っているんだろう。
一時期は耐震補強工事と桟橋の改修によって釣りができないこともあったけど現在は解禁され賑わっている。
でも近年は猛暑の影響か釣果が悪化しているみたい・・・。
個体も減少しているようだね。
大量のヘラブナが6年ぶりに放流されるも活性が悪化・・・
2018年11月3日、みどり湖に大量のヘラブナが放流されたらしい。
ヘラブナがみどり湖に放流されたのはなんと6年ぶりとのこと。塩尻市が2トン、実行委員会と塩尻市観光協会が1トン、全国へら鮒放流研究会が0.5トンのへらぶなを提供したそうな。
これによってかつてのみどり湖に戻るかと思われたが、魚の活性悪化をはじめ恒例のヘラブナ釣り大会が中止になるなどのアクシデントが発生…。市民タイムスによると、それらの影響によって釣り人の数が減少しているとのこと。
水不足は釣りに多大なる影響を与えるが、こればっかりは自然現象だからね・・・。
回復することを祈るしかない。
ブラックバス問題を考える

ルアーフィッシングではお馴染みのブラックバス(写真はオオクチバス)
みどり湖はヘラブナ釣りで有名だが、一時期はブラックバスが大量繁殖したことで大きな問題へと発展した。
現在は塩尻市が全力で駆除し、かつての状態へと戻りつつある。が、すべてのブラックバスを駆除することは容易でない。それを知っている一部のバスアングラーは今も湖を荒らし続けているようだ(※みどり湖でのルアーフィッシング(リール)は禁止)。
ここはあくまでヘラブナ釣りが許可された湖。ブラックバスを釣りたいなら近くにある小坂田池へアクセスし、ルールをきっちり守ったうえで釣りをしていただきたい。
心無いバスアングラーによって釣り場が減るのはごめんだ。
【総括】みどり湖でとことん四季を堪能してほしい
みどり湖は水芭蕉、そしてヘラブナ釣りで賑わう貴重な湖。
水芭蕉は例年どおり楽しめるが、ヘラブナ釣りに関してはやや厳しい状況となっているようだ。
とはいえ、みどり湖は塩尻市がプッシュする存在なのでいずれ何らかの形で解消してくれそうな気がしてる。自然現象による釣果悪化は仕方ないが、それ以外の要因は改善されているので今後に期待しようじゃないか。
また、みどり湖は四季を存分に楽しめる。
自然豊かなスポットでのんびりしたいときにはおすすめだよ。
引用:
塩尻市観光ガイド「時めぐり」【1】
市民タイムス2018/11/3号【2】
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