長野県はギターの生産量はなぜ日本一なのか調べてみた

長野県はギターの生産量はなぜ日本一なのか調べてみた 長野県のローカル情報
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長野県はギターの生産量が日本一と聞きますが、その理由について知りたいです。時には世界一ともいわれますが、なぜなのかわかりやすく教えてください。

当記事はこんな疑問を抱えている方が対象。

筆者は長野県産のギター弾き(LV.24くらい)。

この記事を書いた人
ショギョウ(ヤタノスケ)

 
自由人でレトロ厨で飲兵衛なWebライター。

長野県出身。高校まで中信→大学で福井→卒業後は東京10年→30歳で長野県中信にUターン後、信州の魅力を発信・再確認すべく当ブログ「ショギョウムジョウ」を開設。中信エリアのローカル情報をメインに信州のあれこれを投稿している。
 
本業は企業メディアのWebライター。趣味は信州の情報収集・散策、松本山雅FCの応援(DAZN組)、釣り、DTM、飲み歩き。オカメインコが相棒。現在は育児奮闘中。
 

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特に生産量が多い松本市界隈に暮らしていることもあって、ギター生産のあれこれは個人的にインプットしているつもり。

その情報から結論をいうと、長野県のギター生産量がなぜ日本一なのかは以下のとおり。

  • ①:長野県の気候と地理はギター生産に適している
  • ②:長野県は木工産業が伝統だから
  • ③:長野県には著名なギターメーカーが多数ある
  • ④:特に松本市は音楽が盛んな地だった

無論、これら以外にも理由はあるのだが、大きく分けるなら上記3つといえる。

具体的な歴史背景を記述するとおそろしいほどの長文になりそうなので、当記事では簡潔にまとめようと思う。

長野県のギター生産量がなぜ日本一なのか把握したい人は、ぜひ参考にしてみてほしい。

記事の信頼性

  • 筆者は長野県出身で在住歴20年の企業メディアライター
  • 長野県のあちこちで日々さまざまな経験と情報収集を重ねる(中信がメイン)
  • Twitterフォロワー:約5,800人

長野県のギター生産量が日本一なのはなぜ?

長野県のギター生産量が日本一の理由は以下のとおり。

  • ①:長野県の気候と地理はギター生産に適している
  • ②:長野県は木工産業が伝統だから
  • ③:長野県には著名なギターメーカーが多数ある
  • ④:特に松本市は音楽が盛んな地だった

早い話が、長野県はギターを生産するに最適な場所だということ。なかでも松本市(塩尻市も含む)は特にメリットがあるため、ギターメーカーが集中している。

ここでは、上記3つの理由について掘り下げていく。

①:長野県の気候と地理はギター生産に適している

長野県は全国におけるギター生産量のほとんどを生産しているが、その理由のひとつは「気候」と「地理」に恵まれているためである。

特に松本市周辺の地域は乾燥した気候なので、高品質な木材の産出に適しているのだ。

 長野県松本市のMAP

 長野県の気候概要(気象庁)

標高の高い地域では、山岳地帯特有の気候が見られ、平地に比べて気温、気圧、湿度が低く、太陽からの日射のエネルギ-量も多くなります。風も平地に比べて強くなります。

引用:長野県の気候 | 気象庁

このような気候条件を理由に、長野県はギター製作に必要な木材の供給に最適なのである。

ショギョウ
ショギョウ

ポイントは単なる木材の供給に適しているわけではなく、高品質な木材の供給に適してるということ。だからこそ長野県が選ばれるわけです。

②:長野県は木工産業が伝統だから

長野県は古くから木工産業が発展していた。

特に盛んな地域では家具職人たちの技術がギター製作に応用され、高い技術力を持つギターが生産されるように。

周囲を山々に囲まれた長野県は、湿度が低く良質な木材が生産されることから、家具職人が古くから多数存在した。そうして培った木材加工技術を応用して楽器作りがスタート。特にエレキギターブームが到来した1960年代には、ギター作りを始める会社が勃興する。

引用:日本のギター国内シェア半分占める長野県、その生産現場

こうして県内には、さまざまなギターメーカーが増えていくことになる。

ショギョウ
ショギョウ

ギター作りに関しては、さまざまな苦労と困難があったようです。試行錯誤を繰り返した結果、次第に海外からも認められ、現在に至っているとのこと。

③:長野県には著名なギターメーカーが多数ある

長野県にはギターメーカーが多数ある。

著名なところもあれば、知る人ぞ知るところもあるが、いずれも評価が高いメーカーばかりだ。

その中には「マスタールシアー(敏腕の弦楽器製作家)」の称号を持つ職人が存在しており、彼らによってデザインされ、手作りで組み立てられたギターは高品質なものとして取引される。

ショギョウ
ショギョウ

著名なギターメーカーによって作られたギターは、見た目だけでなく音質と弾きやすさにおいても優れています。特にアコースティックギターはそれが顕著ですね。

④:特に松本市は音楽が盛んな地だった

全国におけるギター生産量の多くを担当している松本市周辺は、もともと音楽が盛んな地だった。

これもまた、後のギター生産量に影響したものと思われる。

元々音楽が盛んな土地柄だった松本市だ。松本は1946年、ヴァイオリニストの鈴木鎮一氏が、音楽を通じた心の教育を行なう「スズキ・メソード」を創設した地でもあり、1992年から毎年夏に行なわれてきた音楽祭「サイトウ・キネン・フェスティバル松本(現在はセイジ・オザワ松本フェスティバル)」でも知られている。

引用:日本のギター国内シェア半分占める長野県、その生産現場

ショギョウ
ショギョウ

松本市が音楽と無縁の地だったなら、現在とは異なる世界線があっただろうと。そう考えると、歴史というものは面白いですね。

長野県のギターメーカー一覧

長野県のギターメーカーは以下のとおり。

  • 有限会社「飛鳥」(ディバイザーの関連会社)
  • モーリス楽器製造 株式会社(モーリス)
  • 株式会社「三」(エレキギター「キャンベル」を製造)
  • 株式会社レッドハウス(レッドハウス)
  • 小平楽器 有限会社(入門用クラシックギターでお馴染み)
  • 有限会社「ティーズギター」(ティーズギター)
  • 株式会社「辰野全音」
  • 有限会社「小瀬木木工所」
  • 株式会社「ワンダートーン」
  • 株式会社「ディバイザー」(ディバイザー・バッカス・MOMOSEなど)
  • フジゲン株式会社(フジゲン)
  • アトランシア有限会社(アトランシア)

上記以外にも、別の楽器を製造するメーカーや、ギターのカスタムパーツを専門とするメーカーなども存在している。

ショギョウ
ショギョウ

全国に向けたギターを大量に生産する「フジゲン」が存在している時点で、長野県のギター生産量がなぜ日本一なのかはわかりきったようなものかと。くわえて個性的なギターメーカーが多数あるので、生産量日本一は至極当然ですね。

プロたちが愛用する長野県のギター

長野県で製造されたギターは、プロたちから愛用されている。

挙げ出すとキリがないのだが、ディバイザーでいうなら「Bacchus」と「Momose」は世界のミュージシャンからも愛用されている。

塩尻市に工房を置く「レッドハウス」のギターも同様。
プロはもちろんのこと、ギターファンの間から高い評価を得ている。

アコースティックギターでいうなら、モーリスは欠かせない。
ジャンルを問わず、さまざまなミュージシャンたちから愛用されている。

どんなミュージシャンが愛用しているか知りたい場合は、ギターメーカーの公式サイトにアクセスし、「アーティスト」のカテゴリを閲覧するといい。

まとめ

長野県のギター生産量がなぜ日本一なのか解説した。

重要なポイントをまとめるとこんな感じ。

  • 長野県はギターの生産に適した土地柄
  • 著名なギターメーカーが多いので生産量日本一は至極当然
  • プロが愛用する長野県産のギターは沢山ある

長野県におけるギター生産は、国内外問わずに重要である。

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