そば屋が点在する東筑摩郡山形村。なかでも「唐沢そば集落」は全国からそば通が訪れることで有名なエリアだ。
そんな山形村にそば屋なんだけど食堂と表現したほうが適切、とも思える不思議な飲食店がある。
「川上屋」だ。
ということでこの記事では、ちょいと不思議な感覚を覚える山形村のそば屋「川上屋」の食レポをまとめてみる。
目次
山形村にある食堂ライクなそば屋
川上屋は東筑摩郡山形村にあるそば屋。
外観はいかにも信州ならではのそば屋と言った雰囲気で、店舗規模はけっこう大きい。
店内は落ち着いた雰囲気で、ゆったりと飲食できる空間が広がっている。席はテーブル、座敷の2種類。それそれ座間に余裕があるので他の客の存在を気にする必要がない。また、宴会に利用できる広々とした個室もあるので使い勝手は抜群だと思う。
川上屋の魅力はそば屋なんだけど、食堂の色が強いのでそれとして利用できること。
事実、常連客の多くは食堂・ちょい飲み処として利用するケースが多く、看板メニューの手打ちそばよりもご飯モノや一品料理、ランチメニューが人気だったりする。
まあ、ちょいと不思議なそば屋というわけよ。
手打ちそばよりも他のメニューが愛される「川上屋」
川上屋は紛れもなくそば店である。それは間違いはない。しかし、常連客の多くは“食堂”という認識で利用している可能性が高い。
その理由は看板商品のそばよりも他メニューの人気が高く、それらによってコアなファンを獲得しているためだ。(これはけっして川上屋をDisっているわけではなく、食堂としてもプッシュしたい現れ)。
これはきっと常連客でなくとも、川上屋を何度か利用したことがある人ならわかってくれる部分だと思う。
事実、川上屋におけるネット上の口コミやレビューを見ると、そば以外のメニューに関する評価があふれている。おまけに店内では定食や飯モノを食べている人が多いんだよね。
無論、私も川上屋では飯モノを頼んでしまう。汗
それは手打ちそばに負けないクオリティのメニューが存在するからだ。
これは川上屋の大将からすると不本意だろう。しかし、人々のハートと胃袋を確実に掴んだメニューが揃っているわけだから、堂々と売り出して欲しいね。
「もつ煮」がガチでウマウマなのよ
私が自信をもっておすすめする川上屋のメニューは「もつ煮」。
川上屋のもつ煮はちょいと変わっていて、一般的な煮込むスタイルとは違い、焼き上げるカタチで提供される(煮込みをさらに焼く感じ)。
これはね、松本市界隈のどの飲食店もやってない唯一無二なもつ煮だと思う。似た雰囲気だと、須砂渡食堂の鳥もつが近いかもしれない。とにかく特別な一品料理なのよ。
で、味付けはきわめてシンプルでほぼ塩気のみ。つまり、玄人もしくは飲兵衛向けの料理といったところかな。
酒との相性がバツグンなので、川上屋に訪れたらそばと一緒に是非とも注文してほしいメニューだね。
なお、もつ煮定食はランチはもちろんディナーでも大人気。これだけを食べるためにやって来る人がいるんだぜ。
カツ丼もこれまた旨いんだよなぁ
川上屋のおすすめメニューをもう一点ピックアップするなら、間違いなく「カツ丼」だね。
ホントここのカツはサクサクジューシーのウマウマ。常連客のなかには「とんかつ定食」「カツ丼」しか注文しない人もいるほど。
川上屋のカツ丼に魅了されちゃうと、他の店のそれは食えなくなるかもしれないね。
それに川上屋のカツ丼はちょっと変わってるのよ。
一般的なカツ丼はカツと玉ねぎを卵とじにしてご飯へ載せる。しかし、川上屋のカツ丼は玉ねぎの入った卵とじをカツの上に載せるスタイルなのw
これに関しては賛否両論あるだろうけど、私はこういうオリジナリティ好きだな。カツに自信があるからこそ成り立つスタイルだと思うし。
あ、そうそう、カツ丼以外のご飯モノもウマウマなのでおすすめしたい。天丼、鉄火丼もコアなファンを獲得する人気メニューだお。
そばが苦手なら「うどん」という選択肢も
川上屋は手打ちそばに力を注いでいるものの、うどんへのこだわりも強い(クオリティはそばと同等)。
なんて言うのかな、そばとうどんの二刀流みたいな印象がある。
つまり、そばが苦手、アレルギーで食べられないという人でも安心して入店できるそば屋(食堂)というわけだ。
特におすすめしたいのは「鍋焼きうどん」。寒い季節限定メニューなんだけど、冬になったら一度は川上屋の鍋焼きうどんを食べないと落ち着かないくらいすこ。
無論、その他うどんメニューも充実しているし、どれもそばに匹敵する旨さなので是非とも食べて欲しいね。
あ、またそば以外をプッシュしちまった…汗
【総括】川上屋は食堂として利用すべし!
川上屋は正真正銘のそば屋だよ。だけど、おすすめしたいメニューが食堂の定番ばかりなので、やはり食堂と位置づけるのがベストかなと。
そば以外に魅力的でオリジナリティのあるメニューが置かれているってスゴイことだと思うんだよなあ。
そんなん見ちゃったら注文せずにはいられないわけだし。
ということで、川上屋は山形村で食堂を探している人にピッタリという感じかな(逆に山形村では食堂のほうが貴重な存在)。
嗚呼、もつ煮とビール飲みてぇ…。