長野県のソウルフード「ビタミンちくわ」のあれこれ

長野県のソウルフード「ビタミンちくわ」のあれこれ 長野県のローカル情報
悩める松本市界隈の男性
悩める長野県民

長野県のソウルフード「ビタミンちくわ」について色々と教えてください。食べ方やレシピなんかも付け加えていただけると嬉しいです。

当記事はこんな疑問を抱えている方が対象。

ビタミンちくわは、丸善ホモソーセージと並ぶ長野県のソウルフード。もはや説明不要の商品といえるが、実は知られざる情報がいくつかある。

 当記事でわかること

  • ビタミンちくわの基本情報
  • ビタミンちくわの雑学
  • ビタミンちくわの食べ方とレシピ

とにもかくにもビタミンちくわのあれこれをまとめたので、興味がある人はぜひチェックしてみてほしい。

記事の信頼性

  • 筆者は長野県出身で中信在住20年のWebライター
  • 長野県のあちこちで日々さまざまな経験と情報収集を重ねる(中信がメイン)
  • Twitterフォロワー:約6,300人

ビタミンちくわとは

「ビタミンちくわ」は、長野県民の食卓に並ぶ確率がきわめて高いソウルフードのひとつ。株式会社スギヨによれば、ビタミンちくわ1本で、成人が1日に必要なビタミンAの約64%を摂取できるという。

そんなビタミンちくわの特徴は以下のとおり。

ビタミンちくわにはビタミンA、ビタミンEが豊富に含まれており、さらに栄養機能食品としての表示も許可されている。スケソウダラのすり身でつくるちくわは風味がよく、柔らかくて味も染みやすい。美味しさと栄養の豊富さを見事に両立させた製品だ。

引用:ビタミンちくわ | 株式会社スギヨ

ビタミンちくわの歴史をサクッとまとめた動画が以下。
(※株式会社スギヨの場合)

 動画の要約

  • ビタミンちくわの歴史は約100年前に遡る
    ⇒株式会社スギヨの初代・杉野朔太郎が、近海で捕れた魚を原料にちくわの製造を始める
  • ちくわの生産がはじまる
    大正時代には、能登半島沖で多く捕れる「油鮫」を原料としたちくわの生産を開始。この油鮫の肝臓に含まれる油には、ビタミンAとビタミンDが豊富だった。
  • ビタミンちくわのはじまり
    ビタミン不足が問題となっていた戦後の復興期。二代目・朔太郎は、ビタミンを含むちくわの製造を考案する。これが「ビタミンちくわ」の始まり(昭和27年)。
  • 発売当初から人気爆発
    ビタミンちくわは発売当初から人気を博し、60年経った現在も多くの人々に愛されている。

長野県のソウルフードになった背景や、ビタミンちくわを製造する会社については後述する。

ビタミンちくわの雑学

ここでは、以下のビタミンちくわに関する雑学を紹介する。

  • ①:ビタミンちくわはスギヨ製品と紀文製品の2種類がある
  • ②:ビタミンちくわが長野県のソウルフードになった背景
  • ③:マルタツのビタミンちくわはどこへ行った?
  • ④:ビタミンちくわの原材料
  • ⑤:ビタミンちくわの販売地域

いずれも知られざる情報だったりする。

長野県民はもちろんのこと、ビタミンちくわに興味がある人はぜひチェックしてみてほしい。

①:ビタミンちくわはスギヨ製品と紀文製品の2種類がある

ビタミンちくわは「スギヨ製品」だけではない。

実は「紀文製品」も販売されており、かつては「マルタツ製品(ヤマヨ食品)」も存在した。

現在は「スギヨ」と「紀文」の2種類のみだが、それぞれの味わいは似ているようで違う。

 スギヨと紀文製品の違い

スギヨのビタミンちくわスギヨ製品はやわらかく薄味。料理では煮物に適している。
紀文のビタミンちくわ一方の紀文製品は少し固めで弾力があり、塩気が強め。そのまま食べられることから、おつまみに適している。

②:ビタミンちくわが長野県のソウルフードになった背景

ビタミンちくわは長野県のソウルフードになった背景は、以下のとおり。

  1. 交通の便が悪く海のない長野県では、新鮮な海産物が貴重だった
  2. そこに目をつけた初代スギヨ社長の杉野作太郎は、保存が効くようにちくわの穴に塩を詰めて長野県へ運び、販売を開始
  3. 長野県で飛ぶように売れる
  4. 戦後の栄養不足も重なって、サメのビタミン脂を配合したビタミンちくわはやがて長野県で定番商品になった

出典:ビタミンちくわ|商品開発秘話

ビタミンちくわは現在も人気が衰えず、長野県民にしあわせを与えつづけている。

③:マルタツのビタミンちくわはどこへ行った?

ビタミンちくわは現在、スギヨ製品と紀文製品の2種類がメインだが、かつては「マルタツ製品(ヤマヨ食品)」も人気を博していた。

長野県ではこのCMがあまりにも有名。

しかし、マルタツのビタミンちくわを製造する「ヤマヨ食品」は2014年に廃業した模様。

愛知のねりメーカー・ヤマヨ食品が廃業
横書きには対応しておりません。下記「紙面で読む」をクリックして下さい

いまも長野県で売られているビタミンちくわが、このマルタツ製品だと思っている人は少なくないかもしれない。

④:ビタミンちくわの原材料

ビタミンちくわの原材料は以下のとおり。
(※ スギヨ製品の原材料)

原材料名魚肉(輸入、国産)、でん粉、植物たん白(小麦・大豆を含む)、ぶどう糖、砂糖、食塩、植物油、魚介エキス、発酵調味液、豚脂、風味調味料、卵白(卵を含む)/加工でん粉、炭酸Ca、調味料(アミノ酸等)、pH調整剤、V.E、V.A

出典:徳用ビタミンちくわ | 商品情報

⑤:ビタミンちくわの販売地域

ビタミンちくわの販売地域は、具体的な情報が明かされていないので不明。しかし、以下の記事を見るかぎり、長野県・新潟県・北陸が当該地域となりそう。

「ビタミンちくわ」の販売量は、地元の北陸が3割なのに対し、長野と新潟で7割を占める。県内では上越市や妙高市で良く売れるという。

引用:「ビタミンちくわ」の秘密 | 上越タウンジャーナル

なお、最近ではビタミンちくわがSNSで注目された影響もあって、県外の綿半グループ店舗でも取り扱いが開始されているとのこと。

長野県外のお客さまにも「ビタミンちくわ」を知って欲しいという想いから、東京都・山梨県・愛知県・岐阜県に展開する綿半グループの店舗で取扱いを始めたところ、SNS で多くの反響をいただきました。寒い日にピッタリのおでんや、煮物の具材に「ビタミンちくわ」いかがでしょうか。ぜひ、お試しください。

引用:SNSで大反響!!長野県民のソウルフード「ビタミンちくわ」累計販売数33 万個突破!

ビタミンちくわの食べ方(長野県で)

長野県におけるビタミンちくわの主な食べ方は以下のとおり。

  • 煮物にする
  • 天ぷらにする
  • 焼き物にする
  • ポテトサラダに入れる
  • おつまみにする

これはあくまで一例でしかない。

家庭によって食べ方は異なるし、店舗ではビタミンちくわをつかったたい焼きやパンなどを販売しているところもある。

たい焼きの中身はあんこでなく…「ビタミンちくわ」です 焼きたて屋、長野県内外の計36店舗で販売へ|信濃毎日新聞デジタル 信州・長野県のニュースサイト
たこ焼きなどの持ち帰り専門店「焼きたて屋」を展開する「かめや」(諏訪郡原村)は10月1日、水産加工のスギヨ(石川県七尾市)の「ビタミンちくわ」を挟んだたい焼きを発売する。昨年11月に3万3千個余を売り上げたヒット商品の味付けを変え、約1カ月...

特に推奨される食べ方はないので、美味しいと思う方法をチョイスすればOKかと。

ビタミンちくわの定番レシピ

ビタミンちくわの定番レシピは以下のとおり。

  • ①:磯辺揚げ
  • ②:蒲焼き
  • ③:おつまみ(キュウリを入れたもの)

いずれも長野県ではお馴染みのビタミンちくわ料理なので、まだ食べたことがない人はぜひ作ってみてほしい。

非常にシンプルだがドハマりする。

それでは上記3つのレシピを紹介していく。

①:磯辺揚げ

ビタミンちくわの磯辺揚げ

ビタミンちくわを使った磯辺揚げは、外はカリッと中はジューシーな味わいが楽しめるレシピ。簡単に作れるほか、子供から大人まで幅広く楽しめる。

 材料(4人分)

  • ビタミンちくわ・・・3本~4本
  • 小麦粉・・・50g
  • ・・・100cc
  • 青のり・・・大さじ1~2
  • ・・・少々

 レシピ

  1. ビタミンちくわを縦半分からの3当分位にカットする
  2. 小麦粉、水、青のりを混ぜてビタミンちくわと絡める
  3. 180℃に熱した揚げ油でサッと揚げる
  4. 油を切る
  5. 塩をふりかけて完成

②:蒲焼き

ビタミンちくわの蒲焼き

甘辛い蒲焼きのタレとビタミンちくわが絶妙にマッチするレシピ。ごはんが進むクンになること間違いなし。

 材料(4人分)

  • ビタミン竹輪・・・5本
  • 片栗粉・・・大さじ2
  • ・・・適量
  • 砂糖・・・大さじ1
  • 醤油・・・お玉1杯弱
  • みりん・・・大さじ2
  • 胡麻・・・適量

 レシピ

  1. ビタミン竹輪の中に縦の切れ目を5回ほど入れる
  2. 3cm程の長さにカットして、ビタミンちくわを開く
  3. 片栗粉大さじ2を全体にまぶす
  4. 片面が狐色になるまで揚げる
  5. 鍋に水500ml、砂糖大さじ1、醤油、お玉1杯弱、みりん大さじ2を入れて沸騰させる
  6. 4を入れて絡める
  7. 胡麻をふって完成

③:おつまみ(キュウリを入れたもの)

ビタミンちくわのおつまみ

ビタミンちくわにキュウリを挟んだおつまみは、簡単でありながら爽やかな味わいが楽しめる一品。ビールのお供にぴったりで、長野県の夜には欠かせない。

 材料(2人分)

  • ビタミンちくわ・・・2本
  • キュウリ・・・1/4本
  • マヨネーズ・・・大さじ2
  • マスタード・・・こさじ1

 レシピ

  1. マヨネーズとマスタードを混ぜてソースを作る
  2. キュウリを半分に切り、更にそれを4等分にカット
  3. ビタミンちくわの穴にキュウリを入れる
  4. 食べやすい大きさにカットして完成

ビタミンちくわと長野県に関するQ&A

ビタミンちくわと長野県に関するQ&Aをまとめた。

情報収集に役立てていただければ幸い。

Q1:ビタミンちくわは生で食べれるの?

A:ビタミンちくわは生で食べることが可能。

スギヨの公式には以下のように書かれている。

鍋や炒め物、揚げ物などいろいろな料理に重宝するのはもちろん、そのままでもおいしく食べられます。

引用:ビタミン太ちくわ | 商品情報 | 株式会社スギヨ

また、長野県限定のパッケージには「生で良し」と書かれている。

このようにビタミンちくわは生でも食べれる。

Q2:ビタミンちくわは通販で購入できますか?

A:ビタミンちくわはかつてスギヨのオンラインショップや、Amazon、楽天などで購入できたが、現在はどこも販売をしていない。

したがって通販は利用できないので、ビタミンちくわを購入したい場合は販売店にアクセスすべし。

Q3:ビタミンちくわがまずいという噂・・・

A:おっと・・・ビタミンちくわがまずいだと?

食品の味に関する感想は、個人の主観に大きく依存する。

誰かが「まずい」といったとて、それがすべてではないのだよ。もしそんな噂に流されているなら、まずはビタミンちくわを食べてみるといい。

まとめ

長野県のソウルフード「ビタミンちくわ」について解説した。

ビタミンちくわの歴史はまだまだ刻まれ続ける。
たとえ世界が破滅しようとも、最期の日まで食らおうじゃないか。

 ちくわに興味津々な人向け

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