長野県中信地方のご当地グルメ「山賊焼き」とは何ぞや?由来やおすすめの名店をまとめました。

長野県中信地方のご当地グルメ「山賊焼き」とは何ぞや? 長野県のローカル情報
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長野県にはご当地グルメがたくさんありますけど、松本市や塩尻市で有名な「山賊焼き」ってどういった料理なのでしょうか?由来やおすすめのお店も教えてほしいです。

当記事は長野県の中信地方のご当地グルメ「山賊焼き」について知りたい方が対象。これまで数えきれないほどの山賊焼きを食べてきた地元民の筆者が、あれこれまとめている。

ショギョウ(ヤタノスケ)

 
自由人でレトロ厨で飲兵衛なWebライター。

長野県出身。高校まで中信→大学で福井→卒業後は東京10年→30歳で長野県中信にUターン後、信州の魅力を発信・再確認すべく当ブログ「ショギョウムジョウ」を開設。中信エリアのローカル情報をメインに信州のあれこれを投稿している。
 
本業は企業メディアのWebライター。趣味は信州の情報収集・散策、松本山雅FCの応援(DAZN組)、釣り、DTM、飲み歩き。オカメインコが相棒。現在は育児奮闘中。
 

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山賊焼きとは、鶏の一枚肉をタレに漬け込んで片栗粉をまぶして揚げた料理。発祥は諸説あるものの、個人的な見解を述べるなら塩尻市が有力といえる。

長野県中信地方には山賊焼きを提供する飲食店があふれているが、いずれもオリジナリティにあふれ同じ味は存在しない。したがって、長野県のご当地グルメを堪能したい方にはおすすめの逸品と言っていいだろう。

当記事では、そんな山賊焼きにおける情報をギュッとまとめた。

 この記事でわかること

  • 山賊焼きの特徴
  • 山賊焼きの由来
  • 発祥地はどちらなのか?(松本市と塩尻市)
  • おすすめの名店5選

山賊焼きにおける理解を深めたい方は、ぜひご覧頂きたい。

記事の信頼性

  • 筆者は長野県出身で中信在住20年のWebライター
  • 長野県のあちこちで日々さまざまな経験と情報収集を重ねる(中信がメイン)
  • Twitterフォロワー:約6,300人

山賊焼とは

山賊焼き(さんぞくやき)とは、長野県中信地方で有名なご当地グルメのひとつ。

長野県中信地方のご当地グルメ「山賊焼き」

調理法は店舗によって若干の違いがあるものの、一般的には鶏の一枚肉(もも肉)をすり下ろしたニンニクやタマネギを効かせた醤油タレに漬け込み、片栗粉をまぶして油で揚げる。

このように山賊焼きは“焼き”と称されるものの、実際のところは焼いているわけではなく揚げ料理。

これに関しては後述の「由来」でくわしく解説する。

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実は山口県にも「山賊焼き」がある

山賊焼きと呼ばれる料理は山口県にも存在する。

山口県の山賊焼きは、骨付きの鶏もも肉を丸ごと焼いた料理。調理法としては、ニンニク風味かつ照り焼きライクな特製タレに絡めてあぶり焼きにする。

山口県の山賊焼き
出典:Wikipedia

いわばローストチキン風の料理と言っても過言ではないかと。

長野県中信地方の山賊焼きとは見た目も調理法も異なるので、それぞれ別の鶏料理として区別したほうがいいだろう。

山賊焼きの由来(発祥)

長野県中信地方のご当地グルメ「山賊焼き」の由来および発祥は、主に以下の2つが有力とされる。

  • ①:塩尻市から発祥した説
  • ②:松本市から発祥した説

正確な由来については明らかになっていない。
したがって、各々が独自の解釈をすれば良いと思っている。

ここでは上記2つの由来について解説していく。

①:塩尻市から発祥した説

塩尻市から発祥した説は、長野県塩尻市の居酒屋「元祖山賊」が影響している。

塩尻市の名店「元祖山賊」

塩尻市の名店「元祖山賊」

山賊焼きと命名したのは、元祖山賊の前身「松本食堂」の店主。

元祖山賊の初代

元祖山賊の初代【1】

名前の由来は店主の風貌が山賊のように見えたため。

元祖山賊の横には由来と発祥を証明するかのように「元祖山賊焼」の石碑が建てられている。

元祖山賊焼きの石碑

元祖山賊焼きの石碑【1】

このように山賊焼きは元祖山賊から発祥した説はきわめて有力。メディアもそのように報道するほか、由来を証明する資料なども多い。

また筆者の肌感覚では、長野県中信地方に暮らす人々の多くが塩尻市発祥説を有力としている。

ソース:山賊焼きの由来/Wikipedia

②:松本市から発祥した説

もうひとつの由来は、松本市の人気店「山賊焼き 河昌(かわしょう)」による考案説。

山賊焼きという名前の由来は、店主が小さい頃におばあさんから聞いた<山賊は旅人からモノを取り上げる>という昔話から。

『取り上げる』を『鶏揚げる』にかけて山賊焼きが誕生。
やがて河昌の定番メニューになった。

ソース:山賊焼きの河昌

山賊焼きの発祥で火花を散らす松本市と塩尻市

長野県中信地方では、山賊焼きの発祥地で松本市と塩尻市が火花を散らしている。

松本市では2009年頃から松本食堂事業協同組合青年部が山賊焼きを提供する店舗にのぼり旗を掲示。2012年には「松本山賊焼応援団」が結成された。

これに焦った塩尻市は、2010年に市役所が以下の山賊焼きにおけるこだわりを制定。

  • 「材料は骨付き鶏肉」
  • 「ニンニクを効かせた醤油だれに漬け込む」
  • 「片栗粉をまぶして揚げる」

2012年に「しおじり山賊焼の会」が発足した。

両市は協力関係が築かれているとのこと。しかし山賊焼きの発祥にこだわる塩尻市民はわりと多く、松本市が山賊焼きを大々的にPRすると度々ヒートアップする(SNSで)。

筆者としてはシンプルに「美味しい山賊焼きを提供する店舗が増えればいい」という考えなので、両市が友好的関係を継続すればいいと思っている。

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筆者がおすすめする山賊焼きの名店5選

それでは最後に筆者がおすすめする(というよりも好みの)山賊焼きの名店をば。

おすすめできる店舗は沢山あるが、ここでは自分好みの5件を厳選した。

  • ①:「正和食堂」(塩尻市)
  • ②:「あかい靴」(塩尻市)
  • ③:「ほっとしてざわ」(塩尻市)
  • ④:「まるなかや」(朝日村)
  • ⑤:「しんちゃん」(塩尻市)

いずれもウマウマな上に異なる味わい。
食感や見た目も異なるので、さまざまな部分から山賊焼きを楽しんでほしい。

それでは上記5件を紹介していく。

①:「正和食堂」(塩尻市)

でっかでっかの山賊焼き

写真では伝わりにくいがこの山賊焼き、かなりデカい

正和食堂は塩尻市大門七番町にある山賊焼きの名店。

山賊焼きのタイプ骨付きで柔らかジューシー
サイズ中サイズでもかなりデカい
料金・山賊焼 大・・・1000円
・山賊焼 中・・・900円

 MAP

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②:「あかい靴」(塩尻市)

あかい靴の山賊焼き

あかい靴は塩尻市観光センター(塩尻市大門八番町)横にある喫茶店。

山賊焼きのタイプ柔らかジューシー&脂がウマウマ
サイズ一般的なサイズよりもやや大き目
料金730円

 MAP

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③:「ほっとしてざわ」(塩尻市)

ほっとしてざわの山賊焼き

ほっとしてざわは塩尻駅にある飲食店。

山賊焼きのタイプ濃い目の味付けで肉質は柔らかい
サイズ一般的なサイズ
料金700円

 MAP

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④:「まるなかや」(朝日村)

まるなかやの山賊焼き

まるなかやは朝日村西洗馬地区にあるラーメン店。

山賊焼きのタイプ鶏のからあげに近い食感と味わい
サイズ一般的なサイズ
料金680円

 MAP

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⑤:「しんちゃん」(塩尻市)

しんちゃんの山賊焼き

しんちゃんは塩尻市大門にあるラーメン店(どちらかと言うと町中華)。

山賊焼きのタイプ濃い味付けで食べやすい
サイズ小ぶり
料金650円

 MAP

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【まとめ】山賊焼きは長野県がほこるご当地グルメなんだぜ

山賊焼きは長野県がほこるご当地グルメ。
今後はB級グルメグランプリなどで優勝をねらってほしいところ。

長野県民はもちろん、県外の方でまだ食べたことがないという方はぜひ長野県中信地方へアクセスしてほしい。

とくに松本市と塩尻市は山賊焼きを提供する店舗が多いので、確実に食べることができる。

 山賊焼きが好きで好きで仕方ない人向け

出典:
テレビ番組「ぐるっとまつもとこういき」【1】


 

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